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2019年3月 4日 (月)

選択的D3受容体阻害薬は統合失調症の急性増悪に有効である。二相試験の結果

Randomized, double-blind, placebo-controlled study of F17464, a preferential D3-antagonist, in the treatment of acute exacerbation of schizophrenia

Istvan Bitter et al.
Neuropsychopharmacology (2019)

抄録全訳
F17464は選択的D3受容体阻害剤であり、新規向精神病薬の新規の候補薬である。本報告は二相試験で、二重盲検、無作為化、プラセボ対照並行試験である。ヨーロッパで5カ国で行った。F17464を20mg/dayを、1日2回、6週間投与した。患者は急性増悪した患者を対象とした。43日後のPositive and Negative Syndrome Scale (PANSS) の変化量を評価した。全体で134人が参加し、実薬群、プラセボ群とそれぞれ67名が割り当てられた。統計解析はLOCF(Last Observation Carried Forward)による共分散分析であった。結果は、主要評価項目のPANSS合計点は、実薬群でプラセボ群よりも有意に改善した(p=0.014)。多重挿入法による共分散分析では実薬群で優位な改善傾向があるものの群間差はなかった。PANSS陽性症状得点、精神病理得点、MarderによるPANSS5因子モデルの陽性症状得点、PANSSの改善割合、PANSSのいくつかの項目での3点以下の項目数はLOCF法で、実薬群で有意に改善していた。有害事象は実薬群で49.3%、プラセボ群で46.3%見られた。実薬群で見られた有害事象は不眠、アジテーション、トリグリセリドの増加、精神症状の悪化であった。興味深いことに、体重増加、アカシジア以外の錐体外路症状は見られなかった。結論として、1日40mgのF17464の6週間の投与は統合失調症の急性増悪を安全に改善させることが示された。

コメント
アミスルピリド、カリプラジン、ブロナンセリンなど、D3阻害作用が、陰性症状の改善に寄与していると考えられているが、本報告では選択的D3受容体阻害薬が陽性症状を改善させたということで興味深い。

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